この日は、ほぼ1日中氷点下ながら、朝から晴れていました。
地元の人曰く今年は雪が少ないらしく、湖面も殆ど凍っていませんでした。
それでは、中禅寺湖で見られた鳥たちを紹介していきます!
中禅寺湖の確認種リスト

目名 | 科名 | 和名 | 学名 |
---|---|---|---|
カモ目 | カモ科 | キンクロハジロ | Aythya fuligula |
ホシハジロ | Aythya sp. | ||
ホオジロガモ | Bucephala clangula | ||
カワアイサ | Mergus merganser | ||
ツル目 | クイナ科 | オオバン | Fulica atra |
スズメ目 | ツグミ科 | ツグミ | Turdus eunomus |
ホオジロ科 | カシラダカ | Emberiza rustica |
※学名・分類・並び順は日本鳥類目録第8版に準拠する。
※ 本リストは、午前10時50分~午前11時15分、午後14時15分~午後15時27分の間に確認された種を示す。
今回は、オオバンを除く全6種についてご紹介いたします!
キンクロハジロ Aythya fuligula

湯ノ湖でご紹介したキンクロハジロたち。
茶色っぽいのは、以下の根拠から、雌の冬羽個体と思われます。
- 冠羽がしっかり出ていること。
- 脇は赤みのある濃い褐色
しかし、雄の幼羽あるいは雌の幼羽/1年目冬羽である可能性があり、正確には胸から腹部にかけての斑紋の有無を確かめる必要があるようです。
ホシハジロ Aythya ferina ♀冬羽 win.

ホシハジロ、オオホシハジロ、アメリカホシハジロと外見上似た種がいますが、嘴の紋様やサイズ、体色などから、ホシハジロと同定しました。
ホオジロガモ Bucephala clangula (雌冬羽 ♀win.)

図.4 中禅寺湖東側(レストランメープル付近)に浮かぶホオジロガモ(午後14時15分撮影)。
少し暗いですが、ホオジロガモBucephala clangulaの雌です。
頭でっかちなシルエットが愛らしいです。
カワアイサ Mergus merganser

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カワアイサ Mergus merganser です。
雄は白黒はっきりしており、ミコアイサとはまた違った格好良さがあります(図.4-a)。
雄の幼羽、1年目冬羽も雌のような色合いをしていますが、後頭部の飾り羽が発達していることから、カワアイサの雌と判別しました(図.4-b)。
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ホシハジロやキンクロハジロらとは異なり、水中に首を入れ、餌を探してから潜水する様子が見られます(図4-c)。
ツグミ Turdus eunomus

冬鳥の代表格、ツグミです。
今年度、南関東の平地ではあまり見ていない印象でしたが、暖冬であまり降りてきていないのでしょうか。
カシラダカ Emberiza rustica

ホオジロ、オオジュリンと外見上似ています。
当個体は、胸周りの紋様と生息環境から、カシラダカと同定しました。
オオジュリンはアシ原に生息する鳥ですが、当地はアシ原というよりかは林縁環境といえるような環境でした。
総括
目標にしていたホオジロガモとカワアイサを見ることができ、満足な探鳥となりました。
また、この前日には湯ノ湖でミコアイサも観察できたので、ノルマ達成だドン!って感じです。笑
冬の中禅寺湖はオオワシ・オジロワシの目撃情報も少なくないので、次回訪れる際は是非狙ってきたいところです。
また、冬の戦場ヶ原ではキレンジャク/ヒレンジャク、アオシギ、オオアカゲラなどが狙えるため、宿泊して色々回るのも楽しそうです。温泉もありますし!
皆さんもぜひ、奥日光に訪れた際は、野鳥に目を向けてみてはいかがでしょうか。では!
参考文献
- 日本鳥学会, 2024. 日本鳥類目録改訂第8版. 一般社団法人日本鳥学会. 東京
- 高野 伸二, 2007. フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版. 財団法人 日本野鳥の会. 東京
- 水谷高英・叶内拓哉, 2020. フィールド図鑑日本の野鳥第2版. 株式会社文一出版. 東京
- 氏原巨雄・氏原道昭, 2015. 日本産カモの全羽衣をイラストと写真で詳述 決定版 日本のカモ識別図鑑. 株式会社誠文堂新光社. 東京
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